朝の30分で、1日の自由度が決まっていた

早朝のスタジオ近くは、まだ空気が澄んでいる。スタッフも揃っていない控室で、温かい飲み物を手にしながら静かな時間を過ごすのが好きになった。昔の朝は、目覚めた瞬間からスマホを見ていた。通知、ニュース、SNS。まだ布団の中なのに、頭の中だけが満員電車みたいに混雑していた。今は起きたらまず机に向かう。モレスキンの黒いノートを開き、ジェットストリームのペンでその日やることを三つだけ書く。それ以上は書かないと決めている。不思議と、それだけで一日の軸ができる。全部を管理しようとしていた頃より、ずっと気持ちが軽い。予定は多くても、「今日はこれができたら十分」と朝に決めているだけで、焦り方が変わった。白湯を飲みながらぼんやり外を見る時間も増えた。象印の小さな電気ケトルで沸かしたお湯をマグに注ぐだけの習慣だけれど、体がゆっくり目覚める感じがする。朝の30分は短い。でもこの時間を自分のために使えた日は、午後に飲み込まれにくい。忙しい日でも、主導権を少しだけ取り戻せる時間だった。

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